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2024.07.18Info

「ARGONAVIS REVIVAL LIVE - Starry Line -」オフィシャルレポート

2024年7月13日、ボーイズバンドプロジェクト「from ARGONAVIS」に登場するバンドArgonavisが、河口湖ステラシアターにて「ARGONAVIS REVIVAL LIVE - Starry Line -」を開催した。本公演は、コロナ禍だった2020年7月25日に無観客配信として行われたライブを有観客でリバイバル開催したものである。当時のセットリストを基に新たな演出が加わった構成で、新たな発見と感動の生まれる一日となった。

会場となった河口湖ステラシアターは半円形のすり鉢型となっており、公式サイトによれば“ギリシャに現存する古代の野外音楽堂を模して造られているため、生の音を自然な響きで表現することが可能”なのだという。バンド名の由来がギリシャ神話に登場するアルゴ船座ということもあり、どこかつながりを感じて嬉しくなる。

SEが流れ、観客が彼らを迎えるために立ち上がった。するとステージの背面側の壁がゆっくりと左右に開いていく。その奥には大自然をバックにした5人が立っており、客席から驚きと感動の歓声と大きな拍手が上がった。

あたたかい声援に包まれて位置についたメンバーたちは、4年前と同じ、けれどあのときとはまったく異なる開放的な空気の中、「星がはじまる」の演奏をスタートした。

どこまでも響く伸びやかな歌声を聴かせるボーカルの七星 蓮(演:伊藤昌弘)。その声をギターの五稜結人(演:日向大輔)が力強く華やかに飾ると、バンドの両翼を担うもう一人、ベースの的場航海(演:前田誠二)が芯の強さを感じさせる音でこれを支える。キーボードの桔梗凛生(演:森嶋秀太)がキラキラと輝くようなピアノのメロディを響かせ、ドラムの白石万浬(演:橋本祥平)がパワフルでいきいきとしたリズムでこの船の骨格を作ってみせる。誰が欠けても成立しない、このメンバーだからこその音楽が、野外という特別なシチュエーションの環境と実にマッチしており心地いい。5人は続けて出航の歌である「Steady Goes!」を投下。4年前の無観客ライブでは彼らひとりひとりの表情や演奏姿を間近で見られる醍醐味があったが、この日は夏の空気を肌で感じながら生の音を聴けるという特別感があった。

「皆さんこんばんは、Argonavisです。今日は一緒に楽しみましょう!」と蓮が告げ、ここからはカバー曲のターンへ。「bang!」のコールに合わせて客席のペンライトが揺れる「GO!!!」、航海のベースから幕を開ける「メリッサ」へと続く。そして自己紹介を挟み、「*~アスタリスク~」へ。以前はよく演奏されていた、けれど最近ではご無沙汰だったカバー曲たちを聴きながら、活動当初はカバー曲披露の比率が多かったものだが、今となっては1回のセトリでは選びきれないほどオリジナル曲が増えたことに思いを馳せる。先日行われたGYROAXIAのリバイバルライブ(2024年4月「GYROAXIA REVIVAL LIVE -IGNITION-」)でも感じたことだが、4年の時を経て久しぶりに演奏される楽曲を聴いていると、あらためて当時とはまったくの別物であることを痛感する。それは彼らの演奏スキルも佇まいも、なにもかもスケールアップしているからにほかならない。

熱い演奏から一転、ステージに静寂が訪れる。湿り気を帯び、少しひんやりとした夏の夕方の空気とひぐらしの鳴き声。そこへ、凛生の奏でる優しいピアノの音が響き渡る。ちょっと驚くくらい情緒にあふれた光景に、さすがに虫の声は演出のSEかと思ってしまったのだが、これは本物だったとのこと。心配されていた雨も降らず、連日の猛暑を忘れるほど過ごしやすい天気、まさに自然が味方した一夜だったと言えるかもしれない。「流星雨」、そしてこの日のシチュエーションにぴったりの「雨上がりの坂道」と続けて披露、メンバーたちはステージを後にした。

 

しばしの後、万浬の繰り出すドラムに合わせて演奏隊が現れる。航海のベース、結人のギター、凛生のキーボード。跳ねる鼓動のようなリズムの演奏の中、ステージ中央に姿を現したのはGYROAXIAのボーカル・旭 那由多(演:小笠原 仁)だ。那由多は「Are you ready!?」と叫び、「READY STEADY GO」を歌い始めた。

ここで聴く那由多のボーカルは、良い意味でとてつもない異物感があった。それは無論、4人の演奏も那由多の歌も、それぞれのバンドで腕を磨き、実力を高めてきたということの証だ。蓮のボーカルを広大な海のような力強さと安定感だとすれば、那由多のそれは燃え盛る炎のような“圧”がある。那由多がこれまで以上に輪郭が太くなった歌声で観客を制圧してみせると、凛々しく堂々とした蓮の歌声が飛び込んできた。曲は「STARTING OVER」。蓮は客席の間におり、ステージの那由多をまっすぐな目で捉えている。このステージと客席の2人という構図は、あのディスティニーロックフェスティバル(TVアニメ「アルゴナビス from BanG Dream!」第12話)の一幕を思い出した人も多いかもしれない。だが違うのは、今の彼らが同じプロというステージにいる対等な立場ということだ。歌い終わった那由多が「まだだ。まだ足りねえ、そうだろ七星」と言い、蓮が「うん。もっと歌いたい」と応える。この特別すぎる時間は「カルマ」で締めくくられ、歌い終えてステージを去る那由多を、どこか名残惜しそうに蓮が見送った。

終盤戦は、4年前とは少し異なる構成で届けられた。出会った運命と奇跡を願う祈りの曲の「Pray」は、“美しい”という言葉がふさわしい感動に満ちていた。少しセンチメンタルな空気を払拭するように届けられた「AGAIN」は、骨太なアレンジと観客たちの大きな歌声で熱を生む。さらに蓮が「もう一度皆さんの大きな声を聴きたい!」と叫び、曲は「ゴールライン」へ。登りきった坂の先に真っ青な海が広がっているかのような感覚に陥る。そして全メンバーの歌唱で聴かせる「VOICE」では、会場の可動式の屋根がゆっくりと開いた。そうして空まで届けと言わんばかりの歌が、喜び、楽しさ、幸せ、限りなく優しくあたたかいものとなってすべてを包み、涙が出そうになってしまった。

ここでメンバーたちが観客に向けて感謝の言葉を述べ、結成からの思い出話で盛り上がる。蓮がしみじみと「僕はArgonavisの5人でステージに立てて、本当に幸せだ」とつぶやくと、全員で「もう離れたりしない、この先の未来もずっとこの5人で進んでいこう」と誓いあう。そんな彼らが本編最後に届けてくれたのは、ライブタイトルでもある「Starry Line」。見つけてくれた大切な仲間、知らない明日へと挑み続けよう――そんなメッセージを込めた歌を歌い、5人は最後に深く深くお辞儀をしてステージを後にした。

 

アンコールは本プロジェクトお馴染みの、キャラクターではなく素のキャストとしての時間だ。ここでは出演者全員が登場し、「BLACK&WHITE」とバンド編成では初披露となる「Re-raise」を演奏。どちらもストイックな匂いのするソリッドなロックナンバーだが、素のキャストというだけあり、キャスト同士でいじりあうなど笑いが起きる和やかな場面も。
MCでは森嶋と橋本もステージ前方へ移動し、全員でトークに花を咲かせる。そして、見守ってくれたファンに向けて一言ずつメッセージが贈られた。

 

小笠原 仁(旭 那由多 役)

(4年前の当時は)配信のライブだったからこそ生まれたものもありました。今回はそれを大切にしながら、新しいかたちにできたライブだったのかなと思います。お客さまの目にもそう映り、今日1日が特別な思い出になってくれたら嬉しいです。

日向大輔(五稜結人 役)

コロナ禍の制限は大変でしたが、過去がなかったら今もないし、今日がなければ未来もありません。苦しいこともあるけど、すべて意味があるんだなとライブをして実感しました。これからもいろんなことがあると思いますが、どうぞ僕たちと音楽を分かち合って、一緒に歩いていってください。

前田誠二(的場航海 役)

最初にステージの後ろから出てきたとき、皆さんの姿を見て嬉しくて泣きそうになっちゃいました。いろんな出来事を経て、たくさんの方がライブにきてくれるのは当たり前じゃないんだなとあらためて実感しました。これからも頑張っていきますので、引き続き応援していただけると嬉しいです。

森嶋秀太(桔梗凛生 役)

あらためて今回のライブをできて、(4年前に)引っかかっていたことをやり直せたというか、なにか特別な機会をいただけたんだなと。今日は成長した姿を皆さんに届けられたことが本当に嬉しいです。プロジェクトには6バンドいますが、それぞれたくさんの想いを込めているので、少しでも心に残るものがあれば嬉しいなと思っています。

橋本祥平(白石万浬 役)

(4年前は)悔しさもあったけど、今回で二度楽しめてしまったなという気持ちもあって感無量です。このライブを富士山に例えると、8合目だったのがようやく山頂に来られたというか。あとは下る作業なので、皆さん帰りは気をつけてくださいね(笑)。またいろんな景色を皆さんと見られるように頑張ります!

伊藤昌弘(七星 蓮 役)

前回は寂しさこそあったものの、ライブだけじゃなく、それ以上に勇気や元気を届けたい気持ちでやっていたことを思い出しました。ライブはいつも1回きりだけど、今回はまたやれて少し得したな、嬉しいななんて思いながら挑みました。これからも新たな活動を含めてみんなで力を合わせて進んでいきたいと思いますので、応援をよろしくお願いします。今日はありがとうございました!

ラストは「お祭り騒ぎしたいですよね?」というキャストの煽りのとおり、このシチュエーションにこれ以上ないアッパーチューン「夏のBURRRRN!!!」が届けられた。万浬フィーチャー曲ということもあってメンバー全員がドラムの近くに駆け寄り、橋本が「火傷にご注意ください!」と叫ぶ。伊藤、小笠原、日向がステージを飛び出して客席を縦横無尽に移動し、「あいつどこ行った?」「みんなどこー!?」などとキャストが迷子(?)になるなどの一幕もあり、まさにお祭りとしかいえない大騒ぎに。極めつけは、曲ラストに上がった何発もの打ち上げ花火だ。キャストも観客も全員が空を見上げ、笑顔を浮かべている。夏そのものをすべて味わわせてもらったような最高の一夜は、これにて閉幕となった。

[取材・文]玉尾たまお
Photographer:白石達也

公演概要

公演名: ARGONAVIS REVIVAL LIVE - Starry Line –
日時:2024年7月13日(土)
会場:河口湖ステラシアター
出演: Argonavis(七星 蓮:伊藤昌弘、五稜結人:日向大輔、的場航海:前田誠二、桔梗凛生:森嶋秀太、白石万浬:橋本祥平)
GUEST Vocal 旭 那由多:小笠原 仁
詳細: https://argo-bdp.com/live/post-40218/

セットリスト

01. 星がはじまる/Argonavis
02. Steady Goes!/Argonavis
03. GO!!!(Cover) /Argonavis
04. メリッサ(Cover) /Argonavis
05. *~アスタリスク~(Cover) /Argonavis
06. 流星雨/Argonavis
07. 雨上がりの坂道/Argonavis
08. READY STEADY GO(Cover)/Argonavis feat.旭 那由多 from GYROAXIA
09. STARTING OVER feat.旭 那由多 from GYROAXIA/Argonavis feat.旭 那由多 from GYROAXIA
10. カルマ(Cover) /Argonavis feat.旭 那由多 from GYROAXIA
11. Pray /Argonavis
12. AGAIN /Argonavis
13. ゴールライン/Argonavis
14. VOICE /Argonavis
15. Starry Line /Argonavis

EN1. BLACK&WHITE/ALL CAST
EN2. Re-raise/ALL CAST
EN3. 夏のBURRRRN!!! /ALL CAST

国内配信視聴チケット

価格:¥5,500(税込)
受付期間:7月5日(金)18:00~7月19日(金)21:00
アーカイブ期間:~ 7月19日(金)23:59まで
受付URL:https://eplus.jp/argo2024_starryline/st/

※海外配信はございません

 

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