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2025.04.18Info

「GYROAXIA × ASH DA HERO SPECIAL LIVE 2025 - Turn it up! -」オフィシャルレポート

2025年4月13日、LINE CUBE SHIBUYAにて、ボーイズバンドプロジェクト「from ARGONAVIS」が主催する対バンライブ「GYROAXIA × ASH DA HERO SPECIAL LIVE 2025 - Turn it up! -」が開催された。
本公演には、プロジェクトに登場するバンドのGYROAXIAと、同バンドなどに多数の楽曲提供を行ってきた、ASH率いるミクスチャーロックバンドのASH DA HEROが出演。メンバーたちが“令和最強の親子対決”と表現するほどの熱いライブとなった。

「令和最強のロックバンドと絶対王者のシバき合いを見せに参りました!」――ASH DA HERO

生憎の雨模様となった当日。開演間近には小降りになったものの、嵐の予感を抱くような天候の中、ステージは幕を開けた。先攻はASH DA HEROで、まずはドラムのWANIが大地に響くような力強いリズムを響かせ、DJのDhalsimが高速スクラッチプレイを披露、歓声に手を挙げて応える。そしてSatoが華麗なベースサウンドを繰り出した後、ステージの中央に現れたボーカルのASHのシルエットが浮かび上がった。その姿ひとつで存在感を見せつけ、最初に投下したのは「反抗声明」。ASHが「とことんやろうぜ渋谷!」と叫び、会場は一気にヒートアップする。まさに“曇天を引き裂いて”現れたその姿と音圧、彼らこそ嵐そのもののようだ。

次に披露されたのは、GYROAXIAに楽曲提供した「MANIFESTO」と「WORLD IS MINE」。イントロが始まるやいなや、客席全体が“ブワッ”と音を立てたかのように一気にヒートアップした。真っ赤な照明に照らされながら繰り出す音は、GYROAXIAとはまた違ったエネルギーに満ちている。彼らは続けて「ラングラービート」を投下、ASHの煽りを受けて歌声を合わせる観客たちに、驚いたASHが「マジで? よく知ってるな!」と笑顔を見せる。このあとも含めたセトリ全体に言えることだが、彼らのステージはただパワフルなだけでなく、このステージを見てくれる誰一人として取りこぼさず、全員を熱くさせてみせるという想いが溢れているように感じられた。強者でありながら奢らず、みんなに手を差し伸べてくれるようなあたたかさだ。

「令和最強のロックバンド、ASH DA HEROです!」の挨拶から始まり、ASHが念願のツーマン開催に感謝と喜びを表す。ASH DA HEROを初めて観に来たという観客の多さに驚きつつ、「名前だけでも覚えて帰って……なんてことは思ってません! 少しでもいいなと思ったら、ガッツリファンになって帰ってくれ!」と声を上げ、グルーヴ感あふれる「VANDALISM」で客席全体を揺らしてみせた。さらに、問答無用のダンスチューン「ボタニカル・ダンス・クラブ」を畳み掛け、床が振動するほどのジャンプで盛り上がる観客に「ノリ良すぎんだろ……!」とボソリ。そして、もっとみんなのエネルギーが欲しい! と高速ラップの「ブラッパ!!」で再び縦ノリを煽る。テンションの上がったASHが客席を練り歩き、眩しく鮮やかなレーザーの演出と身体中を支配する音楽で、会場はすっかりダンスフロアと化していた。これはもう、泣く子も黙るどころか満面の笑顔になる盛り上がりだ。

イントロが始まるやいなや大歓声が上がったのは、「Beast Mode」、そして「オクターヴ」。生のドラムとベースが繰り出す力強いロックサウンドにDJプレイが絡み合い、ASHの歌と観客の声が一体化する。そこには、物語性を感じる奥行きがあった。

曲を終え、Argonavisプロジェクトではサポートメンバーとして何度もステージに上がったことのあるSatoがマイクを握り、観客とともにASH DA HEROとGYROAXIAのバンド名コーレスを繰り広げる。そしてASHが、会場の観客と配信の視聴者に向け「星の数ほど選択肢がある中、今日は俺たちとGYROAXIAのライブを選んでくれてありがとう」と告げ、「Judgement」を披露した。ままならない人生を過ごす人々に力を与えてくれるような、揺るぎない信念と迷いのないサウンド。観客は笑顔で拳を上げ、声を限りに叫ぶ。続けて「ここを俺達の力でダンスフロアに変えてやろうぜ!」と、暴れ曲「YELLOW FEVER DANCE」を投下。ステージから繰り出される圧倒的な熱量に、観客たちも負けじとエネルギーを返す。それはまるでスポーツの試合のような熱さで、どこまでも爽快感がある。全員をしゃがませてからの一斉ジャンプで、会場は驚くほど大きく揺れた。

記念すべき念願のツーマン、ASH DA HEROがラストに選んだのは「Prologue」。それは、彼らが観客たちに贈る“約束”だ。夢や希望といった、目には見えないが尊いものと、それを信じる心がロックという形になった歌。ASHは左手の小指を高く掲げ、全員と約束を交わす。ちょうど10年前に生まれ、多くの人を勇気づけてきたこの歌は、きっとすべての観客の心に響いたことだろう。どこまでもあたたかく、どこまでも熱いステージだった。

「俺たちがただヒーローと戦うだけの存在かどうかは、お前らが勝手に決めろ」――GYROAXIA

代わって後攻はGYROAXIA。令和最強のロックバンドに対抗する絶対王者は、一体どのようなステージを見せてくれるのか……と考えていると、ステージにメンバーが登場。いつものようにボーカルの旭 那由多(演:小笠原 仁)が最後に現れたが、驚いたのはステージ中央のドラムの前で全員が向き合ったことだ。これまでは那由多が絶対的存在だったバンドが、その形を変え――これこそが“今”のGYROAXIAだ!と瞬時に理解させ、そこにいる全員の胸を熱くする。そうして彼らが1曲目に選んだのは、文字通りのダンスチューン「DANCING PARANOIA」だった。ゴリゴリのブチ上げナンバーのオープニングに、客席が爆発するように沸く。ギターの里塚賢汰(演:橋本真一)とリズムギターの美園礼音(演:真野拓実)のプレイの見せ場に続けて観客を踊らせるのは「GETTING HIGH」、ベースの曙 涼(演:秋谷啓斗)がキーボードも弾くマルチプレイヤーぶりを見せ、楽しくて仕方ないといったドラムの界川深幸(演:宮内告典)の表情に、こちらまで笑顔になってしまう。

MCを挟まず披露されたのは、重厚なリズムとサウンドで存在感を見せつける「NEW ERA」と、強い攻撃性の中に揺るぎない自信を内包する「BREAK IT DOWN」という、初期の荒削りなスタイルから一歩進んだ楽曲だ。一気に勝負を仕掛けてきた印象だが、開幕からここまでの4曲の流れはかなりの変化球だったと言えるかもしれない。過去のGYROAXIAならこのセトリは生まれなかったように思えるが、それだけの余裕と遊び心が彼らに生まれたということなのかもしれない。あらためてこの5人が、志はそのままに、過去から大きく進化していることが伝わってくる。

賢汰が「こんばんは、GYROAXIAです」と話し始める。続けて賢汰は、対バンを心待ちにし光栄に思うとともに、GYROAXIAの音楽を存分に浴びていってほしい……と観客に伝えたのだが、驚いたのはこのあとだ。いつもなら自己紹介を兼ねてメンバーが一言ずつ挨拶をするところ、いきなり那由多が口を開いたのだ。
「ヒーローには戦う相手が必要だろう。俺たちがただそれだけの存在かどうかは、今からのライブを見てお前らが勝手に決めろ」――その言葉に、客席から大きな歓声が上がる。
そして、今年リリースされたばかりのアルバム収録曲であり、デジタルシングルの「Unshakeable」が演奏された。「Fire Fire」と繰り返す印象的なフレーズを、観客が一体となって歌う。間奏中には、名前を呼ぶだけではあるものの、那由多がメンバー紹介をしたことに再び驚かされる。それを受けるメンバーたちは、表情ひとつ変えずにそれぞれのテクニックを見せつける。その姿を受け、那由多が呟いた「We are GYROAXIA」という一言が、深く刺さった。

ステージからマイクを向けられた観客たちが一体となって歌い、那由多が「受け取った」と応えた「Existence」、ステージ中央の台に足をかける礼音と那由多というお馴染みの熱い光景も見られた「GET MYSELF」と続き、GYROAXIA初の全英語歌詞で、那由多の内面を深く描いた「ALL MY PARTS」へ。那由多は歌う前、「やっとここまでたどり着いた。受け取れ」と観客に告げた。ステージの上の5人が、雲の隙間から差し込む光の下で演奏しているように目に映る。普段は笑顔のメンバーも、どこか真剣な表情を浮かべていた。

手拍子を受け、特別なアレンジで聴かせるのは「Freestyle」だ。スタイリッシュなサウンドで会場を沸かせたあとは、ASHの作詞・作曲の「LIAR」へ。ダンサブルなグルーヴのナンバーが続き、観客は休みなく盛り上がり続ける。
「最後の曲はお前ら全員振り落とすつもりで行く。ついてこられるやつだけ最後まで立ってろ」。那由多がそう告げ、GYROAXIAが自身のターンのラストに選んだのもまた、ASHが制作した楽曲「REVOLUTION」だった。対戦相手に最大のリスペクトを抱き、けれど全力の覚悟でぶつかったGYROAXIA。そこには、メディアミックス発うんぬんといった肩書など意味をなさなかった。音楽を心から愛する者たちによる熱いステージ。彼らはただそれだけを残し、すべてを燃やし尽くしてステージをあとにした。

 

アンコールは1曲目は、ASH DA HERO×小笠原 仁(Vo. 旭 那由多)で贈る「YELLOW FEVER DANCE」。本編を終え、少し肩の力を抜いた一同の演奏は、それでもまだ熱いエネルギーを放っている。歌い終わった小笠原がGYROAXIAのメンバーを呼び、出演者全員がステージに揃った。
トークでは、ASH DA HEROのステージが終わった直後の小笠原の様子(那由多としてのマインドセット中)をASHが再現して笑わせる一幕も。また、橋本真一(里塚賢汰 役)が「本業ミュージシャンではないが、今日は一人のギタリストとしてステージに上がった」と想いを明かして感動が生まれたかと思えば、真野拓実(美園礼音 役)がASH DA HEROに感化されたかのような口調でトークし、再び会場を笑いに包んだ。
そして「WORLD IS MINE」をオールキャストで演奏したあと、代表して代表して各バンドのボーカルからメッセージが寄せられた。

 

ASH(ASH DA HERO)

ARGONAVISプロジェクトの立ち上げから関わらせてもらって6年が経ちました。始まりから一緒に走ってくれた人や途中からの人、そしてGYROAXIAっていう素晴らしいバンドがここまで作ってきてくれた道が、今日のこのステージに繋がったんだと思います。
今日はめちゃくちゃ最高のライブでした。人生っていいことばかりじゃないけど、みんなもこの最高の日のことを思い出して踏ん張って、またこうやって笑顔で会いましょう!

 

小笠原 仁(GYROAXIA/旭 那由多 役)

挨拶、先が良かったなって思いました(笑)。ASHさんは大尊敬する先輩ですが、今日は1人のボーカリストとして叩き潰しに来たんですよ。尊敬する人への恩返しの気持ちの一心で、誠実に挑もうと。
その戦うだけの力をくれたのは(観客の)みんなと、ここまで一緒に力を蓄えてきたメンバーです。頼もしかったし、その音を背中で感じてフロントに立って、初めて自分を誇らしいなと思った一日でした。ありがとうございました!

 

そして最後もASHによる作詞作曲で、GYROAXIAの始まりの曲でもある「MANIFESTO」をオールキャストで披露。演奏中も終わってからも、ステージのあちこちでバンドを超えたメンバー同士がハグする姿が見られ、会場が沸いた。
GYROAXIAにとっての“親”でもあるASH DA HEROと、そこから生まれた楽曲で勝負してきた“子”でもあるGYROAXIA。令和最強の親子喧嘩は、実に素晴らしい多幸感に満ちていた。ASHが言っていたように、つらい現実の中でも、この日のことを思い出せば乗り越えられる。未来を信じて頑張っていける、そんなふうに感じられる一夜だった。

[取材・文]玉尾たまお
Photographer:西槇太一

国内配信視聴チケット情報

価格:¥5,500(税込)
受付期間:~4月19日(土)21:00まで
アーカイブ期間:~ 4月19日(土)23:59まで
受付URL:https://eplus.jp/gyroaxia-ashdahero/st/

※海外配信はございません

公演概要

公演名:GYROAXIA × ASH DA HERO SPECIAL LIVE 2025 - Turn it up! -
日時:2025年4月13日(日)開演 18:00
会場:LINE CUBE SHIBUYA
出演:
GYROAXIA
旭 那由多:小笠原 仁、里塚賢汰:橋本真一、美園礼音:真野拓実、曙 涼:秋谷啓斗、界川深幸:宮内告典
ASH DA HERO

セットリスト

01. 反抗声明/ASH DA HERO
02. MANIFESTO/ASH DA HERO
03. WORLD IS MINE/ASH DA HERO
04. ラングラービート/ASH DA HERO
05. VANDALISM/ASH DA HERO
06. ボタニカル・ダンス・クラブ/ASH DA HERO
07. ブラッパ!!/ASH DA HERO
08. Beast Mode/ASH DA HERO
09. オクターヴ/ASH DA HERO
10. Judgement/ASH DA HERO
11. YELLOW FEVER DANCE/ASH DA HERO
12. Prologue/ASH DA HERO

13. DANCING PARANOIA/GYROAXIA
14. GETTING HIGH/GYROAXIA
15. NEW ERA/GYROAXIA
16. BREAK IT DOWN/GYROAXIA
17. Unshakeable/GYROAXIA
18. Existence/GYROAXIA
19. GET MYSELF/GYROAXIA
20. ALL MY PARTS/GYROAXIA
21. Freestyle/GYROAXIA
22. LIAR/GYROAXIA
23. REVOLUTION/GYROAXIA

EN1. YELLOW FEVER DANCE/ASH DA HERO×小笠原 仁(Vo. 旭 那由多)
EN2. WORLD IS MINE/ALL CAST
EN3. MANIFESTO/ALL CAST

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